「サイト売買」というと、真っ先にその名が上がるほどの人気サービスである「ラッコM&A」。
しかし、実際にラッコM&Aのサービスを使用したことがある方はまだまだ少ないのではないでしょうか。
サイトの売買に興味はあるものの、自分のサイトを売却する際はどんな手順で進めればいいのか、トラブルのない安心できるサービスなのかといった点が気になる方も多いはずです。
今回は、実際にラッコM&Aで累計5サイトの売買(売却4サイト・購入1サイト)を行った経験のある筆者が、ラッコM&Aのメリットやデメリット、実際のサイト売却・購入の流れ、ラッコM&Aを利用する上で注意したい点などを分かりやすく解説していきます。
ラッコM&Aとは?
ラッコM&Aの基本情報
ラッコM&Aは、ラッコ株式会社が運営するサイト売買のプラットフォームです。
ラッコ株式会社といえば、「ラッコサーバー」や「ラッコドメイン」、「ラッコキーワード」など、Webサイト運営者向けのさまざまなツールやサービスを提供している企業です。
ラッコM&Aは、2020年にサービスを開始して以来、多くのサイト売買を仲介しており、実績を着実に積み重ねています。
※サイト売却仲介サービスは2021年7月28日開始。
運営会社がWeb業界に精通しているため、サイトの価値を適切に評価し、安心して取引できる環境を作っている点が特徴といえます。
他のサイト売買サービスとの違い:ラッコM&Aの強み
ラッコM&Aの強みは、ラッコ株式会社が提供する他のサービスとの連携がスムーズな点です。
例えば、ラッコサーバーとラッコドメインで作ったサイトを、ラッコキーワードでの分析を基に長させ、ラッコM&Aで売却する、といった一連の流れをラッコIDひとつで完結することができます。
サイト売買に特化したシンプルなプラットフォームであるため、初心者でも使いやすく、安心して取引できる点も魅力です。
契約書の自動生成や電子署名サービスとの連携、提携弁護士への無料相談サービスなど、はじめて利用する方が不安に感じやすいポイントを追加費用なしで利用できるのも嬉しいポイントです。
また、他のサイト売買サービスと比較して、手数料が比較的安価(売主の利用手数料は無料)に設定されている点も利用者にとって大きなメリットとなっています。
ラッコM&Aの手数料体系:売手・買手双方にとってのメリット
ラッコM&Aの手数料は、売買価格に応じて変動する成功報酬型です。
成功報酬型の最大のメリットとして、売買が成立した場合にのみ手数料が発生するため、余分な費用をかけずに売買に挑戦できることが挙げられます。
また、手数料そのものも、売主は利用手数料無料、買主は成約金額の5%(最低利用料金:55,000円(税込))と非常に安価に設定されています。
売却可能なサイトの種類:ブログ、ECサイト、アフィリエイトサイトなど
ラッコM&Aでは、様々な種類のWebサイトを売却することができます。
WordPressで構築されたブログはもちろん、ECサイト、アフィリエイトサイト、メディアサイト、サービスサイト、さらにはYouTubeやX(旧Twitter)、InstagramといったSNSなど、幅広いジャンルのサイトが取引されています。
特定のジャンルに特化しているわけではないため、さまざまなサイト運営者が利用できるプラットフォームとなっています。
ただし、掲載にあたっては審査があり、違法なサイトや公序良俗に反するサイトなどは掲載できません。
【体験談】ラッコM&Aで複数サイトを売却した筆者が語る魅力
なぜラッコM&Aを選んだのか?他のサービスと比較して良かった点
私がラッコM&Aを選んだ最大の理由としては、ラッコ株式会社が運営しているという信頼感が挙げられます。
以前からラッコサーバーやラッコドメイン、ラッコキーワードなどを利用しており、その使いやすさやサポート体制に満足していたため、サイト売買も安心して任せられると考えました。
また、他のサイト売買サービスも一通り目を通しましたが、日々取引されているサイトの量が桁違いに多く、手数料が比較的安価であったことも魅力に感じました。
他にも、ラッコM&Aでの取引を行う前はサイト売買の経験がなかったため、「きちんと移行できるのか」「取引後にトラブルがあったらどうしよう」といった悩みがありましたが、これらを解決する「サイト移行無料代行サービス」、「契約書自動生成」、「無料弁護士相談サービス」などの存在が決め手になりました。
他のサービスでは、サイトの情報登録が煩雑だったり、交渉相手との連絡が取りづらかったりする心配もありましたが、ラッコM&Aにおいてはそのようなストレスを一切感じることなく、取引に集中できました。
実際に売却して感じたメリット・デメリット
ラッコM&Aで複数サイトを売却して感じたメリットは、手数料の安さと取引のスムーズさです。
手数料が安いことで売却益を最大化できるため、次のサイト運営への投資や、新たなサイト購入の資金に充てることができました。
また、交渉や契約手続きをサポートしてくれる契約書の自動作成サービスやサイトの移行代行サービスがあったため、安心してスピーディーに取引を進めることができました。
これは、特にはじめてサイト売買を行う方にこそ心強いサポート体制だと感じます。
一方、デメリットとしては比較的高額帯の案件も多く、いわゆる「個人ブロガー」が作成したサイトや、まだ作り立てで成長途中のサイトについては売却まで時間がかかることもあった印象です。
しかし、ラッコ株式会社ではそのような小規模サイト向けに「ラッコマーケット」というサービスも展開していることを後から知りました。
ラッコマーケットでは、ラッコM&Aでの掲載や売却が難しいような小規模のサイトも多数取引されているため、小規模サイトを売買したいと考えている方はこちらのサービスもチェックしてみると良いかもしれません。
売却成功のポイント
サイトを高値で売却するためには、いくつかのポイントがあると感じました。
まず、サイトの収益性やアクセス数を正確に把握し、客観的なデータを示すことが重要です。
ラッコM&Aでは、GoogleアナリティクスやSearch Consoleとの連携機能があるため、これらの客観的なデータを簡単に提示することができます。
次に、サイトの強みや将来性をアピールすることが大切です。
例えば、特定のキーワードで上位表示されている、独自のコンテンツがある、リピーターが多い、など、具体的な実績を伝えることで、買い手にサイトの価値を理解してもらいやすくなります。
また、売却希望価格は、相場を参考にしながらも、少し高めに設定しておくのがおすすめです。
値下げをすることでサイト内での掲載順が上位に表示されるため、買主側の反応を見ながら適切に値下げをしていくことで、多くの案件の中でも埋もれることなくしっかりとアピールしていくことができます。
売却時の注意点:トラブルを避けるために
気になるサイト売却時のトラブルを避けるためには、しっかりとした契約書の作成が重要です。
ラッコM&Aでは、契約書の自動生成サービスがあるため、この点については心配することなく取引を進めることができました。
万が一トラブルが発生した場合でも、適切なサポートを受けることができるのは安心できるポイントのひとつです。
ラッコM&Aでのサイト売却の流れをステップ形式で解説
会員登録とサイト登録
ラッコM&Aでサイトを売却するには、まずラッコIDへの会員登録(無料)が必要です。
ラッコID公式サイトから、メールアドレスなどを登録してアカウントを作成します。
次に、ラッコM&Aのサイトにアクセスし、ラッコIDでログイン後、「売却サイトを登録」のボタンから、売却したいサイトの情報を登録します。
サイトのURL、概要、収益情報、アクセス情報などを入力し、必要に応じてGoogleアナリティクスやSearch Consoleとの連携も行います。
サイトの情報は、できるだけ詳細かつ正確に入力することでスムーズな売却につながります。
売却希望価格の設定と交渉
適正価格の算出方法
売却希望価格は、サイトの収益性、アクセス数、コンテンツの質、ドメインの強さなどを総合的に考慮して決定します。
一般的には、月間利益の12ヶ月分~36ヶ月分程度が相場と言われていますが、サイトのジャンルや将来性によっても大きく変動します。
ラッコM&Aでは、過去の売買事例を参考にしたり、類似サイトの売却価格を調べたりすることができるほか、ラッコM&Aの提供する自動査定機能を利用することも可能です。
しかし、自動査定はあくまでも目安であり、最終的な価格は自分自身で決定する必要があります。
交渉を有利に進めるコツ
売却希望価格を設定したら、買い手からのオファーを待ちます。
交渉を有利に進めるためには、まず、自分のサイトの強みを明確に伝えることが重要です。
具体的なデータを示しながら、サイトの将来性やポテンシャルをアピールすることができるとさらに良いでしょう。
また、複数の買い手からオファーがあった場合は、焦って交渉を決めようとせず、余裕をもって交渉に臨みましょう。
ただし、あまりにも強気な交渉は買い手を遠ざけてしまう可能性もあるため、注意が必要です。
売買契約の締結
契約書のチェックポイント
買い手との交渉がまとまったら、売買契約を締結します。
ラッコM&Aでは、契約書のテンプレートが用意されているため、これを利用することができます。
契約書の内容はしっかりと確認し、不明な点や疑問点があれば相手に対して必ず質問し、お互い納得の上で取引を進めましょう。
特に、以下の点については、注意深く確認する必要があります。
- 売買価格
- サイトの引き渡し方法や期日
- 瑕疵担保責任の範囲と期間
- 競業避止義務
- 秘密保持義務
必要に応じて、弁護士などの専門家に契約書の内容を確認してもらうことをおすすめします。
エスクローサービス利用のメリット
ラッコM&Aでは、エスクローサービスを利用することができます。
エスクローサービスとは、第三者であるラッコM&Aが売買代金を一時的に預かり、サイトの引き渡しが完了した後に、売手に代金を支払う仕組みです。
エスクローサービスを利用することで、代金未払いなどのトラブルを防止し、安全な取引を行うことができます。
サイトの引き渡しと代金の受け取り
売買契約が締結され、エスクローサービスに代金が入金されたらサイトの引き渡しを行います。
サイトの引き渡し方法は、サイトの種類や買い手との合意によって異なりますが、一般的には、ドメインの移管、サーバーの移行、コンテンツの譲渡などを行います。
ラッコM&Aでは、サイトの引き渡しに関するマニュアルが用意されているため、これに従って手続きを進めます。
どうしても不安という方は、ラッコM&Aのサイト移行代行サービスを利用することもできます。
引き渡しが完了したら買主側が検収を行い、エスクローサービスから売買代金が支払われます。
これで、サイト売却の一連の流れは完了です。
ラッコM&Aでのサイト売却に関するお悩み(FAQ)
売却までにどれくらいの期間がかかる?
ラッコM&Aでのサイト売却にかかる期間は、サイトの種類や売却希望価格、買い手の状況などによって異なります。
筆者の場合では、多くのサイトで1か月以内で取引が完了しましたが、場合によっては数か月以上かかる場合もあります。
一般的には、人気のあるジャンルで収益性が高く、売却希望価格が適正なサイトほど早く売れる傾向がありそうです。
売却期間を短縮するためには、サイトの情報を充実させ、積極的に買い手と交渉することが重要です。
売却できないサイトはある?
ラッコM&Aでは、利用規約に違反するサイトや、違法なサイト、公序良俗に反するサイトなどは売却できません。
また、著作権を侵害しているサイトや、運営に必要な権利(ドメインやサーバーなど)を所有していないサイトも売却できません。
掲載にあたっては審査があるので、まずは審査に出してみるというのも一つの方法です。
SNSアカウントを売却することはできる?
ラッコM&Aでは、YouTubeやX(旧Twitter)などのSNSアカウントも取引することができます。
しかし、現在下記のアカウントは取引対象外となっています。
- ココナラ
- BOOTH
- メルカリ
- Yahoo!オークションストア
- Yahoo!ショッピング
- 楽天市場
- ランサーズ(Lancers)
- クラウドワークス
- BUYMA(バイマ)
- note
正確な情報はラッコM&A公式のよくある質問ページをご確認ください。
まとめ:ラッコM&Aはサイト売却の有力な選択肢
ラッコM&Aがおすすめな人・おすすめできない人
ラッコM&Aは、非常に優秀なサイト売買プラットフォームで、特に以下のような方には強くおすすめできます。
- ラッコIDを既に持っていて、ラッコキーワードなどのラッコツールを普段から利用している方
- 初めてサイト売買を行うため、シンプルで使いやすいプラットフォームを探している方
- 契約書の作成やサイト移行に不安がある方
- 手数料を抑えて、できるだけ多くの売却益を得たい方
サイトを所有しているけどなかなか収益が安定しない、更新する時間が取れなくなってしまった、等という方は、ぜひラッコM&Aを利用したサイト売買にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。